[夢日記]フリーダム

人は5分もあれば夢を見るそうだ。人によっては、一晩に数十回夢を見ているらしい。普通は起きたときには忘れているが、最後の夢は起きて数分間は覚えているものらしい。そしてデジャブーも過去に見た夢で忘れていたものの一つだったりすることがあるそうだ。
そんな多くの夢の中からたまに書くのが夢日記。
さっき見た夢は面白かったので書いてみる。
私が、仕事から帰ってくると、見知らぬヤレた革靴が玄関にポンッとひとつだけあった。
大して気にしない私は、そのまま2階の自室へ。
私の家は、彼女との同居当時から別々の部屋で暮らしている。
自室に入り、ドアを閉めた瞬間、何かを思い出した私は、その閉めたドアを再び開ける。
するとそこには童顔の青年が「あっ」と声にもならない声を出して私と鉢合わせした。そして、彼女も慌てるように私の左側にある自室のドアを開け、3人が鉢合わせした。
私は、一瞬にして状況を飲みこんでいた。
童顔の青年は彼女の部屋で生活していたのだ。
「あ~あ、もうここまで来たらいいよね」と青年は言う。
童顔の青年と彼女は目で合図を送り、二人は頷いた。
私はその青年に「キミはいつからここにいるんだ?」と質問する。
びっくりしたことに、彼女と私が同居をした時からなのだと言う。
すぐさま私は「そう。ならなにも言うことはない。朝までに出て行け。言い訳は聞かない」と彼女たちに言い放つ。
少しは言い訳でもしてくるのかと、ヘンな期待をしていたのだろう。相当冷たい言い方をした。
ふと、のれん越しに彼女の部屋を見てみると、幅広のカラーボックスと、ダンボール1個、布団一組、そしてなぜか古くから家にあった、戦前の木製の学校机2つ分が繋がったような形をした台だけしかなくなっていた。
そうそう。
見知らぬ猫も4匹いた。
既に彼らはこの家を出るつもりで準備していたらしい。
私がいない間にコソコソと荷物を運び出していたのだった。
「これだったらすぐ出て行けるだろう。とっとと出て行け」とシラジラと明けてきた外の景色を意識しながら彼らに言ふ。
「そう簡単には行かない。車は実家に置いたままだし、引越し費用もない」とのたまう童顔の彼。いかにも“引越し費用を出してくれ”と言いたげだった。
聞くと彼の実家は広島の小さな町。
「そう簡単に車は持ってこれない」という。
「だったらクロネコの単身パックをオレが今すぐ手配する。それでいいだろう」。
そう言って私は、荷物が少なくなってガランとした彼女の部屋から、クロネコに電話しようとタウンページをめくる。めくる。めくる。。。見つからない。
タウンページに運送業者の項目が抜けているのだ。
あわてて104に電話しても、なぜか見当違いなところにかかってしまって、104に繋がらない。ちゃんと104を押しているのにだ。
しょうがないので、町に出て104をかけることにした。
しばらく町を彷徨っていると、これまた木製の、馬券売り場のような切符売り場の前に公衆電話を見つけ、無事電話。
数日後なのだろうか。
彼女たちは既に消えていたが、夕日のような暖かい陽がさすフローリングの部屋にいる私。そこには数人の格好いいオヤジたちが私と一緒に向かい合うように一緒に座って談笑している。
「カプリスはいいよ~渋いよ~」などと言っているそのおっさんに、私も「オレ、次は絶対カプリス買うぜ」ってなことを能天気にヘラヘラと言っている。
そして「やっと自由になれた。前からやりたかったんだ、ヒゲ伸ばして、スキンヘッド!!」。横にいたヒゲなしスキンヘッドのオヤジがやさしく笑いかけた。
ここで、目が覚めた。
いつもの夢と違うのは、いつもだと昔住んでいた家だったり、昔の同級生が出てくることが多いんだけど、今回は、まさに今住んでいる家が舞台だった。でも電話は固定式。ケータイなんてものはない。そして電話機も外の建物もみんな昭和40年代調の木造なのである。ただ家だけが現実のものだった。
あくまで「夢」です。
べつに今の生活の後の希望はあっても、不満はない(ハズな)のですが、夢とはいえ、自由になるちょっと手前の夢を語り合っているあのシーンは、忘れられないなぁ。
しつこいようですが、夢です。
そう願っているわけじゃぁありません。
ほんとだってばよ。

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