閉所恐怖症だけどMRI

結果から書きますと、できました。
ネットで検索してしまうと、オープンMRIイチオシなことを書いてる方が多いですが、映像の問題で外科によっては手術前の診断用には最適とは言えないようです。
そもそもオープンMRIの普及が進まないのもその辺りなのでしょう。
さて。私がどれくらいMRIが苦手か。
まず閉所恐怖症のきっかけ。
6歳位の頃に親戚に布団に連れ込まれて体に覆いかぶさられ、一切身動きをとれなくされるという暴力を受けたことによるトラウマが最大の原因です。
今では笑い話でしょうが、身動きも取れず布団から外も見えず強大な力で押さえこまれ息をするのもやっと。そしていくら「お父さん助けて」と叫んでも笑い声しか聞こえず絶望というものを身体で知らされました。
不安になった時、あの時のことを思い出します。
初めてのMRIの失敗。
今から10年前。2004年の11月のこと。
当時、原因がはっきりしない状態での2万回/日を超える不整脈などがあり、心臓のMRIを撮ることになりました。
入るまでは技師の方と普通に談笑し、ヘッドホンをして、胸まで掛かる仮面をして、いざ入ってみたところ、とてつもない恐怖感に襲われました。
>>2004.11.29「今日は心臓のMRIだった。」
ホリゾンを一瓶打ってもまったくダメで、その時点では消音用のヘッドホンさえその圧迫感からNGな状態に陥りました。
結局は心エコーの画像や心電図によって診断をしていただきました。
そして2014年に胆石症と思われる異変。
>>5/10「夜明けとともに日赤へ…」
>>5/12「胆管炎起こしてるってよ」
先日からの胆石症による症状により、CTまではどうにか撮れたものの、治療方法と手術方法を確定するためにはMRIの明瞭な画像が判断材料として必須となったわけです。
MRIを回避する方法。
もっとも簡単でシンプルなのは、開腹法による一発手術。昔はみんなこれだったそうです。ただし開腹の場合は入院期間が倍となるため、医療費だけの問題ではなく、うちの場合は支援が必要な親を一人にするため不都合がありました。
ほかにネット検索では超音波カメラという胃カメラ方式のもので見るという方法でしたが、これについては提示された選択肢に出てきませんでした。
主治医(糖尿病内科)によって最良の専門家のいるMRIへ。
本日の午後いよいよその時が参りました。
もう前日の夜には不安が不安を呼び、めまいを起こす状態になったので、事前に頂いていたセルシンを服用。
しかし朝になっても不安バリバリの状態で、でも先生方のご尽力で今日の万全の体制の検査日となったわけで…などいろいろ考えてたらなぜだか少し落ち着きいよいよMRIを受けに病院へ行きました。
病院では、ホリゾンを注射して行うことになっていましたが、実は10年前の失敗時と同量しか打てないことが判明。内科医の先生の判断では「自分で決めていただいていいんですよ」との優しいお言葉で(断ろうかと)グラついたものの、主治医がやりとりして、受け入れを表明した放射線科の先生のご意見で、途中でやめてもいいからやれるとこまでやってみましょうという話になりMRIエリアへ…。
するとなんということでしよう。
「うつ伏せになって足から入っていきますね」とのことで私のためにタオルを積み重ねて専用の台のようにしていただいてました。
そして「試しに乗ってみましょうか」と言われ、おそるおそる台に乗ってみてうつぶせになってみると…。
頭の前には台とは15センチほどの空間ができて、なおかつ前方を見れば部屋が見える状態。
よく外国のドラマでパニックを起こした人に、前方に伸ばした腕の両肘を両方の手で押さえて作る“絶対空間”を作らせるシーンがあるのですが、それができているのです。
もうこうなると息苦しさもないし、怖いものはありません。
「よろしくお願いします」と注射なしで挑んでいただきました。
この10年で方法が進歩したのか、私のような人が多くて対処方法としてできたのかは不明ですが、私はこの方法でクリアできました。
この私がです。
また重要なポイントとして「怖くなったらいつでも中止できますからね」と終始安心するお言葉をいただけたのも本当に心強かったです。
本当に本当に主治医をはじめ、受け入れてくれた先生も含め感謝感謝です。これで治療方針や手術が確定しても安心して迎えそうです。
ちなみに手術は、腹腔鏡にしても全身麻酔なので不安はありません。ゲンキンでごめんなさい。

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